育児関連

【雑感】半数以上が何らかの”わだかまり”を抱えている…兄弟育児の難しさ

下の子が生まれてからというもの、上の子の俗に言う”赤ちゃん返り”に結構手を焼いている今日この頃です。

私はひとりっこ。きょうだい(以下”兄弟”と表記します)がいるという感覚がよく分からないままに2児の母となってしまいました。

兄弟の存在が、子供自身や親子の関係にどう影響を与えるのか。

興味本位でアンケートを取ったのです。

結果は思ったよりグロかった

上の子のうち、半数以上(54.8%)が「弟や妹の存在が原因で親との関係がうまくいかないと感じたり、自分の胸の内にわだかまりを抱えたりしたことがある」と回答

そして上の子も下の子も、20%以上である約5人に1人が「(大人になった)現在もずっとわだかまりを抱えている」と答えたのです。

この「わだかまり」の中身は人それぞれなので一概には言えません。兄弟に対するわだかまりなのか、親に対するわだかまりなのかは分かりません。でも精神的にヘルシーなものではないのでしょう。

ちなみに回答数は上の子を対象にした設問では2,507票。下の子を対象にした設問では1,556票と開きがあります。

ツリーの順番によるところもあるとは思いますが、「上の子のほうがこのテーマについて関心を持っている割合が高い」のでは…と推測できます。(回答いただいた皆様、ありがとうございました!)

親の願いは

私は「願わくば、娘と息子には、どうか私がこの世からいなくなった後も家族として支えあって生きてほしい」と思っています。

まあ、多くの親が似たようなことを考えるのではないでしょうか。

もちろん、小さいうちから一緒に遊んだり、学年や性別の違う兄弟の友人とも交流ができたり、そういう副次的な効果(?)もあればいいな、とは思いますがそんなのは凡そ取るに足らないことです。

「家族」という最小の社会コミュニティに属する者が少しでも多ければ、生きていく助けになるかもしれない…という思惑が(我が家の場合は)あったように思います。

もしも我が子たちが大人になっても兄弟の存在に対してわだかまりを抱えていたら…それは親にとって受け止めるのが困難と言っても過言でないほど、悲しいことだろうなと思います。

正直、アンケートの結果を受け止めるのにもかなりの気力が必要でした。だって、最愛の娘と息子に、自分が兄弟という存在を作ったせいで何かしら辛い思いをさせるかもしれない(しかもその確率は50%以上)のですから。

親にできること

子供の将来に禍根を残さない兄弟育児をするために、親ができることは何なのか。

こちらの本を何度も繰り返し読みました。

「どうしたらうまくいく?きょうだい子育て」主婦の友社(2013)

子育て専門誌「Como」の企画本で、児童精神科医の佐々木正美先生など日本を代表する教育界の第一人者6名に「きょうだい子育て」をテーマにインタビューをしているという内容です。

インタビュイーの6名は立場もご自身の兄弟構成もバラバラで、兄弟育児に対する意見もそれぞれですが、各人の共通解だと感じたのは以下の事項です。

<すべきこと>

・ひとりっこ時間を作って、それぞれを”えこひいき”する

・上の子優先を心がける

・思春期以降は兄弟で協力させる

<すべきでないこと>

・兄弟で比較する

・兄弟に役割を与える(ex.お兄ちゃんなんだから)

・兄弟喧嘩でどちらかに味方する

特に、<すべきこと>の1つ目、「それぞれを”えこひいき”」とは何とも難解な…と思ったのですが、アンケートに対するリプライで以下のような体験談を寄せていただき、「まさにこれか!!!」と手を打ちました。

https://twitter.com/udon20201224/status/1397597171055161351?s=20

兄弟がいるメリットも(言わずもがな)ある

ここまで兄弟の存在がもたらす負の側面ばかり見ていましたが、当然兄弟がいてよかったと思えることもあると思います。

幼い頃から兄弟喧嘩をしていれば、口は達者になるかもしれませんし、「ごめんね」とわざわざ言わなくても元の関係に戻れるという経験ができるのはうらやましい限りです。

男同士の喧嘩のイラスト「友達喧嘩・兄弟喧嘩」

年の離れた弟妹が育ってゆく様子を見守ると、赤ちゃんを育てるということがどういうことなのか、命の尊さを学ぶ機会にもなるかもしれません。

私の友人で、姉弟で上京してマンションの隣の部屋同士を借りて夕飯を一緒に食べているという人もいます。親であれば安心だなあと思います。

将来兄弟揃って親になることがあれば、その子供たちには「いとこ」という存在がいることになります。

結局は親のエゴ

ここまで、兄弟の存在が子供にもたらす影響について色々と考えましたが、アンケート結果から私が読み取ったのは「結局は親のエゴだなあ」ということです。

約半数はわだかまりを抱えるし、半数は抱えない。

5人に1人は大人になってもその思いを消化しきれずにいる。

親の関与の仕方によってそうなった人もいれば、生まれ持った性格によるところもあるのでしょう。

親にとって子供たちは皆「かけがえのない存在」かもしれないけれど、子供たち同士は「たまたま同じ家に生まれた」に過ぎないかもしれない。

それなら、親は「こんなに可愛い子供たちの、こんなに可愛い幼少期を一番近くで見させていただいてありがとう!それも2人分!」程度に思っておくのが一番しっくりくるなあと思いました。個人的には。

少なくとも、今、寄り添って寝ている子供たちはとても可愛いのです。

その多幸感だけを噛みしめて日々をやり過ごそうと思いました。

(補足)

私はひとりっ子でしたが、兄弟が欲しいと思ったことは覚えている限り一度もありませんでした。笑

「兄弟がいないと可哀想」なんていう人がいますがそれもまた大人のエゴでしかない(というか完全に余計なお世話)ということをここに申し添えておきます。